#51 空き家を防ぐために必要なこと|生前に家の承継を決める重要性

01相続・遺言

こんにちは。神戸・西宮・尼崎・伊丹・宝塚・川西など、阪神地域を中心に活動している行政書士の小田晃司です。

私が暮らしているまちは、とても住みやすいまちです。
人口は15万人弱で、大阪のいわゆる「ベッドタウン」として発展してきました。
阪急もJRもあり、アクセスが良く、自然もほのかに残っていて、少し歩けば田んぼが見える。
“都会すぎず、田舎すぎず” の絶妙なバランスを感じる地域です。

そんなまちを、今日ふらっと散歩していたときのこと。
住宅が並ぶ道を進むと、すぐに田んぼが広がり、またその先に住宅が現れる。
古くからの家も多く、長く暮らしてきた方がたくさんいらっしゃるんだろうなあと感じながら歩いていました。

でも最近の私は、ふとこんなことを考えてしまいます。

「この家はあと数年後、どうなるんだろうか…」


人口が減るということは、家が余るということ

日本の人口は、これから確実に減少していきます。
人口が減れば、当然ながら住む人も減り、住宅は今以上に余っていきます。

少し調べればすぐに分かりますが、これからの日本は 住宅の供給が需要を大きく上回る時代 に入っていきます。

不動産業者さんに話を聞くと、
「今が住宅価格のピークかもしれない」
といった声が聞こえることもあるほどです。

実際に歩いていると、

  • この場所に家があっても、子ども世代はここに住むだろうか?
  • 売るとして、買い手は本当に現れるだろうか?

など、いろいろと考えてしまいます。

もちろん、どこに住むかは自由です。
ただ、不動産として冷静に見ると “売れる家” と “売れにくい家” がはっきり分かれる時代 に入っていると感じます。


空き家になる家には共通点がある

空き家になる理由はいくつもありますが、
私がこれまで見てきた中で、特に多い理由がこれです。

「誰のものか決まっていない家」

本当にこれだけで、家は驚くほど簡単に空き家になります。

  • 相続人が多い(共有名義が多い)
  • 誰が住むか話し合っていない
  • 管理する人が決まっていない
  • 遺言がない
  • 固定資産税だけなんとなく払っている

こうなると家は取り残され、
誰も住まず、誰も管理せず、
結果的に空き家になってしまいます。


最後に困るのは “自治体というより地域の住民”

「最後は自治体が困る」と一般的には言われますが、厳密に言うと少し違います。

  • 固定資産税が払われない → 困る
  • しかし “空き家そのもの” は自治体よりも地域の苦情として表面化する

つまり、本音としては自治体も
「言われてもなぁ…」
というのが実情です。

しかし、地域の方や議員さんから苦情が入れば、
結果として自治体は動かざるを得なくなります。

そしてその対応には税金が使われる。
これは地域全体の課題です。

私が今日歩いた地域でも、将来そうなる可能性を感じる家がいくつもありました。

もちろん、大きなお世話だということは理解しています。
住んでいる方が元気で、適切に管理されているなら問題ありません。

ただ、その後のことを誰も決めていない家ほど、空き家化のスピードが早いのが現実です。


地域の先輩世代に伝えたいこと

「この家は誰のものにするのか」を、生きているうちに決めておいてください。

これは決して大げさな話ではありません。

住宅が余る時代。
買い手も減り、売りたくても売れない家が増えていく時代。

だからこそ、
不動産が“無法地帯”にならないよう、生前に意思表示をしておくことが最も確実な空き家対策です。

例えばこんな準備が有効です

  • 公正証書遺言で誰に継がせるか決める
  • 管理できない場合は売却・生前贈与も検討する
  • 相続予定者と事前に話をしておく
  • 財産一覧をつくって整理しておく

こうした準備だけで、家は空き家になりにくくなります。


終わりに

自然と住宅が入り混じる地域では、
「長く住んできた家をどう残すか」
「誰に継ぐか」
がとても大切なテーマになります。

家は財産であり、思い出であり、家族の歴史です。
だからこそ、大切な家が“誰のものでもない家”にならないように、
元気なうちに決めておくことが、家族を守り、地域を守る一歩になります。

空き家の問題は、行政だけの話ではありません。
ひとり一人の「生前の判断」で未来は大きく変わります。

もし、遺言・相続・家の承継のことで気になることがあれば、
どうぞお気軽に私にご相談ください。


 

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