こんにちは。
神戸・西宮・尼崎・伊丹・宝塚・川西など、兵庫県の阪神地域を中心に活動している行政書士の小田晃司です。
相続や遺言のご相談を受けていると、「まだ元気だけど、将来のことが少し不安で…」という声をよく聞きます。
今回は、そんな“元気なうち”から備えるための契約──
「任意代理契約」と「見守り契約」について分かりやすくご紹介します。
1. 「任意代理契約」とは?
判断能力があるうちに「代わりに手続きしてもらう」契約
任意代理契約とは、まだ自分で判断できるうちに、特定の人に日常的な手続きをお願いしておく契約です。
たとえば、こんなケースがあります。
- 銀行や役所の手続きが難しくなってきた
- 介護施設との契約を子どもに任せたい
- 自宅の管理や公共料金の支払いなど、細かなことを頼みたい
任意代理契約では、「どんなときに」「誰が」「何を」代行できるのかを具体的に決めておきます。
任意代理契約は、必ずしも公正証書にする必要はありませんが、銀行や役所で「代理人として正式に認められたい」ときには、公正証書にしておくと安心です。
まずは行政書士が私文書の形で内容を整理し、必要に応じて公証役場での手続きをご案内します。
2. 「見守り契約」とは?
定期的な連絡で「安心」を保つしくみ
見守り契約は、離れて暮らす家族や一人暮らしの高齢者の安否を確認し、日常の変化を見守る契約です。
たとえば、
- 月に1回、電話や訪問で生活状況を確認する
- 病気や入院のときは家族に連絡する
- 状況に応じて、任意代理契約や後見契約に移行する
といった流れで運用します。
この契約は「判断力があるうち」から始めることができ、
“もしものとき”に備える第一歩として選ばれています。
3. 任意代理契約と任意後見契約の違い
| 比較項目 | 任意代理契約 | 任意後見契約 |
|---|---|---|
| 発動のタイミング | 契約後すぐに効力が発生 | 家庭裁判所が後見開始を認めた後に発動 |
| 主な対象 | 判断力がまだある人 | 判断力が低下した人 |
| 契約内容 | 銀行・役所・介護手続きなど日常的な代行 | 財産管理・契約行為など法的代理全般 |
| 契約方法 | 任意契約(公正証書が望ましい) | 公正証書+家庭裁判所の監督付き |
つまり、任意代理契約は「元気なうちの備え」であり、
任意後見契約は「判断能力が低下した後の支え」です。
この2つを組み合わせておくことで、より長期的に安心な生活設計ができます。
4. 行政書士がサポートできること
行政書士は、以下のようなサポートを行います。
- 契約内容の整理(どの範囲を任せたいかのヒアリング)
- 契約書・公正証書の原案作成
- 公証役場での手続きサポート
- 見守り契約の定期報告や生活相談の記録整備
- 状況変化に応じた「任意後見契約」や「死後事務委任契約」への移行提案
「どこまで頼むか」「何を自分で残しておくか」は、人によって違います。
行政書士がそのバランスを一緒に考え、最適な形に整えることで、
ご本人もご家族も安心できる“生活の土台”をつくることができます。
5. まとめ
- 任意代理契約は「元気なうちからの備え」
- 見守り契約は「日常の安心を支える」しくみ
- これらは任意後見契約・死後事務委任契約へとつながる“第一歩”
老後の不安を少しでも軽くするには、早めの準備が何より大切です。
「判断能力があるうちに、安心をカタチにする」──
そのための第一歩を、行政書士がサポートいたします。
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次回は「見守り契約 → 任意代理契約 → 任意後見契約へ
〜「元気な今」から「もしもの時」まで切れ目のない安心を〜」について解説します。


