こんにちは。
神戸・西宮・尼崎・伊丹・宝塚・川西など、兵庫県の阪神地域を中心に活動している行政書士の小田晃司です。
相続・遺言といった「人生の終盤」に関わるご相談を日々お受けしています。
最近、興味深い調査結果がYahoo!ニュースで紹介されていました。
その調査によると、子どもの約3人に2人が「親に遺言書を作ってほしい」と思っているという結果が出たそうです。
しかし一方で、実際に「親が遺言書を作っている」と把握している人は、わずか10%ほどにとどまっていました。
つまり、
多くの人が「必要だとは思っている」けれど、実際には作られていない。
そんな現状が浮き彫りになっています。
「相続トラブル」は決して珍しい話ではない
同じ調査では、相続トラブルについても興味深い結果が出ています。
- 身近で相続でもめたのを見聞きしたことがある
→ 約38% - 自分自身が当事者として経験した
→ 約9%
これらを合わせると、半数近くの人が相続トラブルを身近に感じていることになります。
相続の仕事をしていると、この数字は決して大げさではないと感じます。
相続は、法律の問題でもあり、同時に「家族の問題」でもあります。
普段は仲の良い兄弟姉妹でも、
- 不動産の分け方
- 親の介護の負担
- 生前の援助の差
などをきっかけに、関係がこじれてしまうことは珍しくありません。
実は「手続きが大変」という理由も多い
今回の調査で興味深かったのは、
「親に遺言を書いてほしい理由」です。
上位に挙がっていたのは、
- 相続でもめるのを防ぎたい
- 手続き(口座凍結・名義変更など)の負担を減らしたい
- 不動産の分け方を明確にしたい
というものでした。
相続というと「争い防止」のイメージが強いですが、
実際には
手続きの負担を減らしたい
という実務的な理由も非常に多いのです。
銀行口座は凍結されますし、不動産の名義変更も必要です。
相続人が複数いる場合、書類のやり取りだけでもかなりの労力になります。
遺言書があるだけで、こうした手続きがスムーズに進むケースは少なくありません。
それでも遺言が作られない理由
では、なぜ遺言書は作られないのでしょうか。
調査では、次のような理由が挙げられていました。
- まだ元気だから必要性を感じない
- 手続きが面倒そう
- 縁起でもない話に感じる
- 何を書けばいいかわからない
- 家族の空気が悪くなりそう
これは、私が相談を受けている現場でもよく聞く言葉です。
特に多いのは、
「まだ早いと思っている」
という感覚です。
しかし、実務の現場から言えば、
遺言は元気なうちにしか作れません。
判断能力が低下してしまうと、遺言を作ること自体が難しくなる場合があります。
だからこそ、「まだ元気なうち」が実は一番大切なタイミングなのです。
遺言は「家族への最後のメッセージ」
遺言書というと、どうしても
「財産の分け方を書くもの」
というイメージがあります。
もちろんそれも大切ですが、私はそれだけではないと思っています。
遺言は、
家族への最後のメッセージ
でもあります。
- なぜこの分け方にしたのか
- どんな思いで人生を送ってきたのか
- 家族に何を伝えたいのか
こうした言葉が残されているだけで、
相続の場面での受け止め方は大きく変わることがあります。
最後に
相続の相談を受けていると、
「もっと早く遺言を書いておけばよかった」
という言葉を、何度も耳にします。
遺言は、亡くなった後のためのものですが、
実際には
残される家族の安心のためのもの
でもあります。
もし遺言について
「何から考えればいいのか分からない」
という方は、まず基本的な考え方を知ることから始めてみてください。
私自身、遺言や相続について一般の方に分かりやすくまとめた書籍を出版しています。
相続や遺言について、初めて考える方にも読みやすい内容にしていますので、よろしければ参考にしてみてください。
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相続は、誰にでも起こる出来事です。
だからこそ、少し早めに考えておくことが、家族にとって大きな安心につながるのだと思います。


