こんにちは。神戸・西宮・尼崎・伊丹・宝塚・川西など、兵庫県の阪神地域を中心に活動している行政書士の小田晃司です。
相続・遺言(特に公正証書遺言の作成サポート)を中心に、在留資格(ビザ申請)や建設業許可など、地域に根ざしたサポートを行っています。
今回は、公正証書遺言書を作るときに必ず関わる「公証役場」について。
「聞いたことはあるけど、行ったことがない」「なんとなく敷居が高そう」――そんな方に向けて、行政書士の立場からわかりやすく解説します。
公証役場ってそもそも何をするところ?
公証役場は、公証人という法律の専門家が、書類の作成や認証を行う公的な場所です。
公証人は、裁判官や検察官などを長年務めた法律のプロ。
その公証人が「この内容は間違いありません」とお墨付きを与えることで、書類に強い法的効力が生まれます。
主な業務内容
- 公正証書の作成(遺言、任意後見契約、離婚協議書など)
- 定款の認証(会社設立時に必要)
- 私文書の認証(署名や印鑑の証明)
- 確定日付の付与(書類の存在を証明)
公正証書遺言は、この公証役場でしか作成できません。
どこにあるの?意外と身近な存在です
「公証役場なんて見たことない」という方も多いでしょう。
実は全国に約300カ所あり、主要都市には必ず設置されています。
- 法務局や裁判所の近く
- 駅前のビルの一室
- 地方では市役所や商工会議所の近辺
「○○市 公証役場」で検索すればすぐに見つかります。
日本公証人連合会のウェブサイトでも全国の公証役場を検索できます。
私が初めて訪れた公証役場は、神戸大丸の目の前にありました。
「こんなところに?」と思いましたが、静かで落ち着いた雰囲気に少し驚いたのを覚えています。
雰囲気は?まるで落ち着いた法律事務所
公証役場の中は、場所によって様々ですが、銀行やクリニックのような雰囲気に近いかもです。
受付で案内を受け、待合スペースで順番を待ちます。
事務員の方も穏やかで丁寧に対応してくれます。
本格的な手続きは、個別の部屋(相談室)で行われます。
プライバシーが守られた空間で、公証人が内容を確認しながら丁寧に説明してくれます。
「公証役場=堅苦しい場所」というイメージは、実際に行ってみると変わると思います。
公証人ってどんな人?
公証人は、法曹界出身の経験豊富な先生方です。
年配の方が多いですが、説明はとても丁寧で、専門用語もわかりやすくかみ砕いて話してくれます。
「この内容で本当によろしいですか?」と慎重に確認されるのも、公正証書の信頼性を保つための大切な手続きです。
初めて行くときの流れ
- 予約をする(電話がおすすめ)
用件と希望日時を伝えましょう。遺言作成の場合は必ず予約が必要です。 - 必要書類を準備
本人確認書類、印鑑、戸籍謄本、財産資料などを案内に従って揃えます。 - 当日訪問
受付 → 待合室で待機 → 個室で公証人と面談 → 手続き・署名 → 費用支払い。
所要時間は30分〜1時間程度が目安です。
服装と持ち物
服装は普段着で問題ありません。
ただし、あまりにカジュアルすぎない程度に。
遺言書の手続きということもあり、「少しきちんとした外出着」がおすすめです。
持ち物チェックリスト
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
- 印鑑
- 現金(公証人手数料は現金払いが多い)
- 指定書類(戸籍・登記事項証明書など)
※ 2025年11月25日以降(電子公証スタート後)は、印鑑の持参は不要です。証書への押印は要求されないためです。ただし、印鑑証明書で本人確認を行う場合は、顔写真がない証明書類なので、実印の持参と公証人面前での印鑑の押印が必要です。
費用の目安(公証人手数料令に基づく)
手数料は全国一律で「公証人手数料令」により定められています。
- 公正証書遺言書の作成:
財産額により最低でも16,000円程度+実費(正本・謄本代)がかかります。
財産の総額によっては数万円〜数十万円になることもあります。 - 任意後見契約:
約3万円前後(作成手数料13,000円+登記費用・印紙代・正謄本代など) - 定款認証(会社設立):約5万円
- 確定日付の付与:1通700円
やや高く感じるかもしれませんが、将来のトラブルを防ぐための安心料と考えると、その価値は十分にあります。
よくある不安Q&A
Q:一人で行って大丈夫?
A:もちろん大丈夫です。必要な場合は行政書士が同行も可能です。
Q:何を聞かれる?
A:主に内容確認と本人の意思確認です。難しい質問はされません。
Q:断られることはある?
A:違法内容や意思が確認できない場合は断られることもありますが、通常は問題ありません。
行政書士に依頼するメリット
- 書類作成や財産資料の整理をすべて任せられる
- 公証役場との日程調整ややり取りを代行
- 当日も同行し、内容確認や証人手配もサポート
自分で進めるよりもスムーズで、ミスのない確実な手続きが可能です。
特に高齢の方や複雑な財産をお持ちの方は、専門家に任せることで安心できます。
まとめ:公証役場は怖くない
公証役場は決して特別な場所ではなく、誰でも安心して利用できる“法の窓口”です。
事前に流れを知っておくだけで、不安はぐっと減ります。
「遺言書を作りたいけれど、何から始めていいかわからない」
そんな方こそ、まずは行政書士にご相談ください。
公証役場での手続きを安心して進められるよう、丁寧にサポートいたします。
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公正証書遺言書サポートセンター(行政書士 小田晃司)
初回相談は無料です。オンライン・電話・LINEでも対応しています。

